みなさんこんにちは。今回はみんな大好きエアビーアンドビーの2022年Q4決算をまとめていきます。今回の決算は旅行業界には追い風だと思っていたので、ワンチャンサプライズ来いと祈っていましたが、予想通りのとても良い決算でした。その中身を詳しく確認していきます。
エアビーの決算をサクッと確認したい方や、これから投資を考えている方の参考になれば幸いです。
本記事の内容
- airbnbの決算サマリー
- 決算のポイント
- まとめ
1.airbnbの決算サマリー
売上高:予想 $1.86Bに対して、結果 $1.90B(YoY +24%)
EPS:予想 $0.25に対して、結果 $0.48
ガイダンス:Q1売上高予想 $1.69Bに対して、結果 $1.785B
エアビーの1年チャート
ヤフーファイナンスより
昨年は暴落してそこからしばらく下落相場が続いていましたが、今回の決算を受けて大きく上昇しました。この上昇は主に旅行需要の継続的な強さと、エアビーの収益性の高さに起因していると考えられます。
ここからは決算資料とカンファレンスコールから感じた注目ポイントについてまとめていきたいと思います。
2.決算のポイント
決算資料とカンファレンスコールの内容から印象的だったポイントを紹介。
- 決算ハイライト
- ビジネスハイライト
- 今後の見通し
2-1:決算ハイライト
公式IRより
第4四半期の収益は19億ドルで最高の4四半期だった。収益は予約数の堅調な成長により、前年比24%増加した。2022年通年、需要と平均日率(ADR)の増加により、収益は前年比40%増の84億ドルとなった。
公式IRより
第4四半期の純収入は3億1900万ドルで、第4四半期で最も収益があった。純収入は主に収益の伸びと経費規律により、2021年第4四半期と比較して2億6400万ドル改善された。2022年第4四半期には、2021年第4四半期の4%から17%の純利益率を達成した。
2022年通年で初めて19億ドルの純利益を生み出した(2021年通年は3億5200万ドルの純損失)
公式IRより
第4四半期の調整後EBITDAは5億600万ドルで記録的な四半期となった。2022年第4四半期の調整後EBITDAは、2021年第4四半期の3億3,300万ドルと比較して52%増加した。2022年第4四半期の調整後EBITDAマージンは27%で、2021年第4四半期の22%から増加した。
2022年通年、調整後EBITDAマージンは35%で、2021年通年は27%だった。この調整後EBITDAの改善は、コスト構造の管理における当社の事業と規律の継続的な強さを示している。
公式IRより
第4四半期の営業キャッシュフローは4億4300万ドルで、2021年第4四半期の3億8200万ドルから増加した。キャッシュフローの増加は、収益の伸びと純利益の拡大によって引き起こされた。
2022年のFCFは34億ドルで、FCFのマージンは41%、前年比は49%の成長だった。フリーキャッシュフローにより、15億ドルの株式を買い戻し、完全に希薄化された株式数を2021年末の7億300万株から2022年末の6億9400万に削減した。
以下カンファレンスコールよりポイント抜粋
- パンデミックの最中、私たちは支出を減らすという非常に難しい選択をし、よりスリムで集中的な企業へと変化させ、それ以来この規律を守り続けている。
- 2019年と比較すると、売上が75%増であるのに対し、従業員数は5%減となっている。
- 2022年はすべての四半期で、過去の比較可能な期間を上回る業績を達成した。
2-2:ビジネスハイライト
公式IRより
予約数は、2022年第4四半期に1年前と比較して20%増加した。2022年第4四半期には、これまでで最も多くのアクティブな予約者がおり、マクロ経済の不確実性が進化しているにもかかわらず、Airbnbで旅行するゲストの興奮を示した。
世界的には現在14億人のゲストの累積到着があった。そして2023年に向けて、第1四半期のバックログが強く、2022年第4四半期の予約のリードタイムは1年前に比べて長くなっている。
国境を越える予約数は49%増加し、都市部の予約は2021年第4四半期と比較して22%増加した。世界的には外貨の変動が続いているにもかかわらず、2022年第4四半期にすべての地域への国境を越えた旅行が昨年から増加した。
歴史的に国境を越えた旅行に依存してきたアジア太平洋地域は、まだ2019年のレベルに戻っていないが、中国の最近の旅行制限の撤廃は、この地域の継続的な回復の有望な兆候であると考えている。
2022年第4四半期の1週間以上の予約は、2019年第4四半期よりも40%高い。長期滞在からの宿泊日数(28泊以上)は、予約された総宿泊数の21%で1年前から安定している。
2022年は660万件のアクティブリスティングで終了した。7月に削除した中国本土のリスティングを除くと、前年同期比で90万件(16%)増加し、第3四半期と比較してリスティング(供給側)の成長が加速している。
決算資料よりポイント抜粋
- 2022年第4四半期の世界的なキャンセル率は2019年のレベルよりも高く、2021年のレベルを下回った。
- 米国での収益は2021年第4四半期から19%以上増加し、世界の総収益の47%を占めた。パンデミック前と現在の両方で、北米での旅行の大半は国内だが、北米に予約された国境を越えた予約数は、前年同期と比較して2022年第4四半期に約35%増加した。
- Airbnbのヨーロッパのゲストの大多数はヨーロッパ内を旅行しているため、強い米ドルの影響を受けていない。
- ラテンアメリカの予約数は、2021年第4四半期よりも23%高く、メキシコやブラジルなどの特定の国で回復が続いている。
- アジア太平洋の予約数は、主に2021年に実施されたCOVID-19の制限の継続的な緩和により、前年比で最も重要な成長を増やした。パンデミック前の期間と比較してまだ大幅に減少しているが、この地域では継続的な順次回復が見られ、2022年第4四半期の予約数は1年前と比較して40%増加した。
- 2022年第4四半期には、300マイル以上を旅行するゲストは25%増加し、国境を越えたは予約された総宿泊数の44%を占め、2021年第4四半期の34%から増加した。
- 高密度都市部で予約された総宿泊数は、2022年第4四半期に予約された総宿泊日の51%を占めた。
- 2022年第4四半期の1日平均レートADRは153ドルで、2021年第4四半期から1%減少した。
- 2019年末と比較して、世界的な供給は世界的な需要と一致して成長している。2022年第4四半期には、非都市供給と都市供給の両方を含む1年前と比較して、すべての市場タイプで供給が増加した。また、2022年第4四半期には、北米で最も成長した2021年第4四半期と比較して、すべての地域で供給が増加した。
2-3:今後の見通し
公式IRより
2023年第1四半期に引き続き強い需要があることに興奮している。私たちは、今年初めに夏の旅行を予約するヨーロッパのゲスト、ラテンアメリカで見られている市場シェアの増加、そしてアジア太平洋地域内の継続的な回復に特に励まされている。
2023年第1四半期の収益は17億5000万ドルから18億2000万ドルと予想。これは、前年比で16%から21%の成長を表す。
2023年第1四半期には、予約数の前年比の成長は2022年第4四半期とほぼ同じで好調になると予想している。2023年第1四半期には、2022年第1四半期よりもADRがわずかに低いと予想している。
2023年通年は、増分可変コスト効率と固定コスト規律により、より低いADRからの逆風を相殺するため、2022年に提供した強力な調整後EBITDAマージンを維持する予定。2023年第1四半期には、ブランドマーケティング支出のタイミングの変化により、調整後EBITDAマージンが前年比でわずかに低下すると予想される。
2022年第1四半期と比較して、2023年第1四半期の売上とマーケティングは、収益の割合として約150ベーシスポイント高くなるが、通年の収益の割合は横ばいになると予想される。
今後のビジネス戦略についてポイント抜粋
2023年は主に3つの戦略的優先事項に焦点をあてていく。
- ポスティングを主流にする。私たちはAirbnbでのホスティングが同じように普及することを望んでおり、そのために、ホスティングに関する認識を高め、より簡単に始められるようにし、ホストのためのより良いツールを提供し続けていく。
- コアとなるサービスを完成させる。私たちはホストのお客様の声に耳を傾け、そのフィードバックに基づいて今年はカスタマーサービスを改善し、最適な住まいを見つけやすくしより大きな価値を提供するなど、サービスの大幅なアップグレードを予定している。その内容は今後数ヶ月の間に発表する。
- コアを超えて拡大していく。私たちはAirbnbを次にどこへ持っていくのか、かなり大きなアイデアを持っている。そして今年は、今後何年にもわたって成長を続ける未来の製品とサービスのための基盤を構築する。
以上、決算のポイントまとめてみました。
需要増と供給増が相乗効果を生んでおり、収益も拡大しています。世界的に旅行需要は本格的な回復傾向にあり、今後もアジア(中国含む)の需要を考えるとまだまだ伸び代は十分な印象を受けました。
3.まとめ
ここからは2022年Q4のエアビーの決算をまとめていきます。
- エアビーの22年Q4決算は文句なしのオールクリア。収益性においても成長加速が見られ、見通しも強いサプライズ決算となった。
- 第4四半期の収益は19億ドルで最高の4四半期。2022年通期では需要とADRの増加により、収益は前年比40%増の84億ドルとなった。また、通年で初めて19億ドルの純利益を生み出した。
- 収益性が改善。EBITDA、営業キャッシュフロー及びフリーキャッシュフローも伸びた。
- 予約数は世界的に増加。特に回復が遅れていたアジアは前年比40%の伸びで、まだ回復途中にある。長期滞在と国境を越える滞在は引き続き増加傾向にあり、強い旅行需要が伺える。
- 2023年も2022年同様の利益水準を維持できるとしており、マクロ環境は不透明でありながらも強い見通しとなった。
こんな感じです。いかがだったでしょうか。
今回は予想を越える素晴らしい決算でしたね。エアビー最高です。
私は旅系YouTubeが好きでよく見るのですが、エアビーは泊まるだけでなくその国の文化や人との関わり合いなど(多分それを体験と呼んでいる)ホテルでは味わえない経験ができるのは、やはり唯一無二のビジネスモデルだとつくづく感じます。
そんなわけで2023年のエアビーの成長にも注目していきます。
創業ストーリーも素敵なので、もし読んだことがなければぜひ一度読んでみてください。
今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。ツイッターも楽しくやってますのでフォローお願いします。
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